モローラ ―灰2006/03/15 07:40

 先月横浜で公演していたヤエル・ファーバー演出・脚本の『モローラ ― 灰』の舞台中継をNHK教育でやっていたので、録画して見ました。

 アイスキュロスの悲劇「オレステイア三部作」の舞台を現代の南アフリカに移して、非常にメッセージ性の強い劇に作り変えてあります。

 母クリュタイメーストラ(白人)が娘エレクトラ(黒人)を虐待するシーンは、リアルなむごたらしさでした。子供に対する母親の虐待のみならず、アパルトヘイト時代に行われた黒人への差別や拷問が舞台に要約されています。

 元の復讐劇と違い、この劇では本来なら死すべき運命の母親が殺されません。エレクトラの持つ復讐の斧を止めるのは、コロス。
普通の人々が復讐の連鎖をやめさせるところがミソなんでしょう。復讐は誰かが止めなければ、終わることはない。
 アパルトヘイト崩壊後の「真実和解委員会」が核になっているそうです。ゆえに単なる言葉だけではない、ほんとうの赦しが裏打ちされているように思います。

 アイギストスが殺される場面は、なんと長靴をアイギストスに見立てて演じられるのですが、このシーンはとても迫力がありました。

 コロスはアフリカの民俗音楽で成り立っていて、低音の独特の抑揚がすばらしい。これは劇場で体験してみたかった。

コメント

_ あきこ ― 2006/06/11 11:19

はじめまして、私、あきこと申します。
「モローラ」は劇場で観劇し、とても感動しました。
それでNHKの番組もビデオにとった。。。と思っていたら
何も映っていないことに先週気づき、パニックしています。
近々この作品をもう見返すまたは人に見せるつもりでいたものですから。
そこで大変ぶしつけなお願いなのですが、
録画した「モローラ」をお貸し頂く事はできないでしょうか?
詳しいことはまたメール等でご相談できたらと思います。
パニック気味のお願いコメントになってしまい本当にすみません。
お返事をお待ち申し上げております。

_ kon ― 2006/06/11 23:29

あきこさん、はじめまして。
そうですか、劇場でご覧になったのですね。さぞや迫力があったことでしょう。うらやましいです。

先ほどそちらにメールしました。万一メールが届いてない場合は、ここにお知らせください。

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